ストレッチ との違い!?

ハンナ・ソマティクスの動きは、ストレッチではなく、パンディキュレーションというメソッドで行います。

パンディキュレーションとは、意識的(随意に)筋肉を収縮させることで、一旦筋緊張を高め、それからゆっくりと、慎重に、意識しながら筋肉を長くしていくことで、脳によって筋緊張と長さをリセットさせる方法です。慢性的に硬くなった筋肉は短く収縮しています。パンディキュレーションによって、筋肉の筋緊張と長さが脳からリセットされれば、筋肉は感覚と運動制御を取り戻し、再びリラックスした状態に戻ります。

ストレッチには、パンディキュレーションのような学習要素がありません。また、反射的に伸ばすことで、余計に収縮してしまうストレッチ反射のリスクがあります。

 

ストレッチについて

Truth About Stretching

ストレッチは、筋肉が硬い人や、痛みのある人に、頻繁に使われる対処法です。ストレッチは、エクササイズの前後や、腰痛にも推奨されています。ストレッチは、ダンサーやランナー、学生アスリート、活動的な高齢者など、あらゆる人々のエクササイズに欠かせないものとなっています。しかしながら、最近のエビデンスでは、静的ストレッチ注1は、怪我の予防や筋肉を伸ばすにはあまり効果的でなく、過大評価されているということが分かってきています。

感覚運動機能を制御するのは、脳と神経系です。身体を動かす時、脳は、周囲の環境から、絶えず感覚のフィードバックを受け取っています。司令塔である脳は、この絶え間なく送られてくる情報から、最も効率良く動くにはどうすればよいかを計算します。動きは、繰り返すことで、洗練されていきます。身体が動きを覚え、筋肉が滑らかに動くようになるには練習が必要です。

私たちが自転車に乗ったり、ボールを投げたりすることができるようになるのは、脳が身体の動きを習得するからです。逆に言えば、間違ったことが繰り返された場合、例えば、突発的な事故や怪我、手術、感情的なストレスや反復作業などの結果、脳は筋肉を硬くしたり、収縮させるようになります。

筋肉を硬くすることが、全て悪いわけではありません。しかし、筋肉を硬くすることが習慣化すると、脳の感覚運動システムに問題が生じます。硬くなった筋肉を、中枢神経から緩めることで、筋緊張を意識的にリセットし、素早く、効果的に緩める方法があります。ハンナ・ソマティック・エデュケーションは、パンディキュレーションというテクニックで、筋肉の長さをリセットし、コーディネーションを改善します。

パンディキュレーションは、パッシブストレッチ注2とは全く異なります。パンディキュレーションは、意識的に、随意に、その部分の筋肉を収縮させることで、筋緊張を高めます。次に、収縮した筋肉を、丁寧に、意識して、長くしていくことで、脳は、その筋肉の長さと筋緊張をリセットすることができます。この方法で、脳に強いフィードバックを与えることで、筋肉に感覚が戻り、筋肉の長さと筋緊張がリセットされます。筋肉が神経的に変化するので、感覚が戻り、運動の制御とコーディネーションが強化されます。パンディキュレーションによって、筋肉を、収縮からリラックスした状態に戻すことができます。

次に、静的ストレッチとパンディキュレーション(動物が目を覚ました時に行う行動パターン)の違いです。

ストレッチは脳の教育ではありません。静的ストレッチは、筋肉が慢性的に収縮したり、リラックスしていない時は、リスクが高くなります。筋肉は防衛反射(伸張反射)を起こして収縮します。

パンディキュレーションは、脳の教育です。筋肉を神経的にリセットします。筋肉の司令塔である脳に、より多くのフィードバックを送ることで、脳は筋肉の長さをリセットし、その結果、リラックスします。

次のことをやってみてください。

硬いと感じる筋肉をさらに収縮させてください(しっかりと、やさしく)。意識しながら、楽にできる範囲でやってください。

次に、その筋肉をゆっくりと緩めてください。そして完全に力を抜きます。

感覚だけでなく、可動域の違いにも気づいてみてください。

ハンナ・ソマティック・エデュケーションは、パンディキュレーションを使って、硬くなった筋肉の長さをリセットし、脳を使って、筋肉の運動コントロールを強化しながら、気づきを養うメソッドです。持続的に痛みを緩和し、運動能力を高めるには、この方法が鍵となります。他人に依存せず、自分で出来る方法です。

米国ハンナ・ソマティック・エデュケーション協会(AHSE)より「ストレッチの真実」より抜粋
Masako Hirasawaについて

日本で唯一人の公認ハンナ・ソマティック・エデュケーター。臨床心理士、公認心理士。心と身体とスピリットをひとつにすることを目指します。

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